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Pendenza20%「飲み喰らい魔ー日記」 第2部

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2010年 10月 26日

スズカエンデューロ 6h レースレポート

結果 6時間ソロ 3位 40周232.8km Ave 38.28km/h

機材 
フレーム ビアンキ FG Lite
ホイール Mavic Cosmic Carbon SLR
タイヤ   TUFO S3 Lite 10気圧くらい
ギア   53-39×11-23 (インナーとリヤ23Tは使わず)
乾燥重量 7.4kgくらい
ボトル 1リットル×2本
補給食 カーボショッツ7本

天気は晴れ。
暑くも寒くもなく絶好のコンディション。
スタートが10時と遅く,朝飯もホテルで食えて,8時頃サーキットに入って余裕を持って準備。
何と今回はアップしようと思って3本ローラーを持ってきた。
今月に入ってようやくロング練や富士チャレ200でまあまあ走れるようにはなってきたけど,
いつも最初の30分くらいの右腰から裏腿の痛みがひどく,脚が温まると軽減されるからアップしてみようと思ったのだ。
たった20分軽く回しただけだけど,これは今の自分にはホントに効果的で,スタート直後の苦痛が軽減された。

スタートは最前列に並び,いつものようにスタート直後の混乱や落車を避けるべく常に20番手以内あたりをキープ。
最初の1時間は思ったほどのペースではないが,相変わらずシケインやヘアピン後のフル加速でインターバルを強いられるのが俺には非常につらい。
みんな何であんなサクサク加速できるんだろう!?
でもその後の平坦で必ずスピードダウンするからあまり慌てず,その度に千切れ組数人で復帰する。
プロが先頭にたってる時は楽なんだけど,チーム戦の活きのいいにーちゃんたちが牽くとたまらない。。。
特に1時間半くらい経った頃か,チーム戦のライダー交代が始まり,フレッシュな脚で集団に入ってくる選手がまた上げるからイチイチそれに付いてくのに必死になり始める。

2時間過ぎる頃にはいつの間にか脚が重く,毎周回シケインの先がつらい。
でもストレートの登りは追い風ということもあって集団についてくのはわりと楽だった。
いつもの右脚の引き攣りはあるが,何とか気にならない程度に治まっていて,走ることに集中はできていた。
しかし,3時間が近付く頃,また交代して入ってきたチーム戦の選手がところどころでペースを上げる。

そして3時間過ぎ,ついにシケインへの登りで一気にペースが上がったところで千切れた。。。
先頭集団は20名ほどで,半分が招待選手,残り半分がチーム戦という感じで,ソロの選手はほとんど千切れたように見えたので,
わりと安心して(?w)千切れた(ここで付き切れないのが弱いところ)
しかしその集団には1位のイナーメ,2位のチームマッサの選手がいたのだった。
どっから見ても招待選手だったからノーマークだったけど,マークしたところで俺が付いていけるスピードではなかったが。。。(涙)

さて,まだ3時間も残しての単独走行。
千切れたソロの選手たちとグルッペットを作りたかったけど,みんないっぱいいっぱいだったのか完全に分裂してしまった模様。
しかたなく1人とぼとぼと走るが,ヘアピンから下りまでの強い向かい風には単独では全く進まず,適当に人の後ろを渡り歩きながら何とか進む。
この頃には腰の痛みが耐え難くなっていて,脚もつりそうでとてもあと3時間まともに走れそうな感じじゃないし,とりあえず3時間しっかり走ったから打ち上げでの飲み食いは問題ないだろう,と自問自答を繰り返し,何度か止めようかと迷ったが,
“このまま走り切れば入賞できるかも”という思いがあって簡単には止められなかった。
それに沖縄だってこーやって先頭集団から千切れてからのがんばりで高江の関門を越えなければいけないのだ。
と何とかやる気を取り戻そうと努め,ハンドルに貼ってあった“お守り”を飲みこんで最後まで走り切る覚悟を決めた。

向かい風で一気にペースダウンするものの,シケインへの登りはマイペースで淡々と,そこそこのスピードをキープ。
ヘアピンなんかはフリーになってノーブレーキで自分のラインをキープしてそれなりのペースで走れたのか,ソロの選手に抜かれることはなかった。
でもあまりにも退屈で,“飽きた。。。”と何度も自分につぶやいた。
そうして1時間ほど単独で走ると先頭集団にラップされるが,もちろん付きなおす脚も気力もなかった。

“あと2時間は長いなぁ”なんて思いながら走り,ホームストレートを登っていると,
“6時間ソロのチームキッズ高橋選手が3位通過!”とアナウンスされた。
“おお,このままいけば表彰台!?”と眠かった目が一気に覚めた。
と思ったのも束の間,
“続いて4位の○○選手も通過!”とアナウンス。
ふと横を見ると,マトリックスの招待選手が3人を牽いて自分を追い抜いていく。
その中には4位の○○選手もいた。

さすがに考える余地もなく飛び乗り,小集団となってシケインへ向かった。
付いてみるとそのペースは異常にマッタリして遅く,うっかりするとマトリックスの選手の前に出ちゃいそうになったりして,内心“もうちょっとペース上げてくれると嬉しいなぁ”と思ったが,
それでも単独で行くよりは向かい風区間のスピードが全然速いから大人しく付いていく。
ずっと緩めの一定ペースで引いてくれるから楽々サイクリング気分。
“カロリー消費を考えたら単独でがんばるべきかも!?”と思うほどだったw

しかし,ふと4位(その時点で俺の前にいたから3位か)の選手を見るとやけに軽いギヤを回してやや疲れ気味に見えた。
と思ったらホームストレートの登りで後に下がり,自分がプロの真後ろに。
その頃には集団は10人ほどになっていた。
そうこうしているうちに,気が付くとマトリックス2人とチームマッサで3人の招待選手が俺の前にいる。
彼らが連れてきたのか集団は20人を超えて徐々に大きくなっていったみたい。
時々後ろをチェックしてみるが,誰が3位争いの相手なのかはさっぱりわからない。
とりあえずアンクルバンドの有無だけをチェックしながら不意のアタックには用心。

そのうちに先頭集団に2度目のラップをされる。
なんだか脚も回復してるし乗り換えようか一瞬迷ったけど,やっぱり周回遅れで集団復帰は本意ではなく気が引けるし,当面の3位争いの相手はいないようなのでスルー。
牽引が3人になって若干ペースが上がるが,そこまでの回復走ペースのおかげで脚はすっかり楽になっていて気持ちいい。
それに前に3人いると風圧はさらに弱まり,完全に“アシストを引き連れたエース”状態のお殿様ライドを楽しめたw
とはいえ5時間を経過するとさすがに知らず知らずに脚にきてるのか,時々痛めている右の裏腿につりそうな気配が。。。

残り3周くらいだっただろうか,シケインへの登りでついにその右裏腿が攣ったが,その先のデグナーへの緩い下りで何とか復活(汗)
このままマッタリゴールまで走って3位争いのスプリントをするのか?
それともここから逃げようか?
と心の中で葛藤を繰り返した。
できれば逃げて3位を勝ち取りたいが,コース後半の向かい風を考えると厳しい。
とはいえゴールスプリントは避けたい。
というかそもそもこの20人ほどの集団の中に3位争いの選手がいるのかどうかもすでにわからない(苦笑)

そうこうしているうちについに6時間が近付き最終ラップへ突入。
最終コーナーを曲がりストレートに入るとすぐに招待選手3人が集団から離れ,“あとは自分たちで勝負してください”とばかりに手で“はい,行って”とうながす。
ただでさえ苦手なスプリント。しかもここ鈴鹿は登りスプリント。おまけに夏の鈴鹿と違ってゴールラインまでが長い。
となると自分にはロングスプリントしか選択の余地はない。
とりあえず脚はかなり力が残ってる感じだったからまずは集団を分裂させて諦めさせるために,招待選手が離れた瞬間覚悟を決めて腰を上げた。
一気に加速してそのままホームストレートを踏みまくり,さらに腰を上げてシケインへの登りで踏みこんだ。

登りきって後ろを振り返ると3人付いてきている。足を見るとアンクルバンドが付いていてひと安心w
その後ろは完全に切れたもよう。
でもまだ安心するのは早いと思い,シケインを抜けてさらに踏み込むが,この3人はぴったり付いてくる。
そのまま1周踏み倒すのはきつすぎるのでヘアピンまでは4人で回すことにしてひと休み。

そして勝負をかけたかったヘアピン。
もう勝負する相手はいないはずだけど,最後くらいしっかり追い込んで達成感を得たいこともあり,気合いを入れなおしてヘアピンへの緩い下りでフル加速。
自分のラインでノーブレーキでインへ切り込んでいくと,先導バイクがどんどん目の前にせまってくる!?(汗)
でもここで減速するわけにはいかない。
“ゴメンねぇ”と先導バイクに心の中でつぶやき,自転車1台分しかないインのインへ突っ込んで,そのままラインキープして先導バイクを刺してしまった(苦笑)
アウトに膨らまないようにクリッピングポイントを深く取り,アウトインインのベストラインがハッキリ見えて,躊躇なく自転車を倒しスムーズにコーナリング。
昔γ400で峠を攻めていた頃を思い出したw

そしてそのまま腰を上げて加速する横を先導バイクが抜き返して行ったw
“ここからゴールまで全開だ!”と思ってはみるものの,やはりそこから最終コーナーまでの向かい風に萎える。。。
そこへまたさっきの3人が追いついて来て吸収された。
下りは彼らに任せてスプリント勝負(誰とだ!?w)に備えることに。

見落としがなければ3位は確定のはず。
でもゴールまでの登りは長いし,何があるかわからないから最後まで気を抜けない。
最終コーナーを立ち上がり,ゴールラインまでは腰を上げたまま最後の力を振り絞って踏み倒した。
そして意外なほど元気にゴール!
内心“このペースなら(アシスト付きのw)8時間走れるな”と思っていたほど余裕があった。

後半殿様ライドで脚を休めたとはいえ,6時間走ってこれだけの力が残っていたこと,そして何よりも自分なりには最後の最後までちゃんとレースして走り切ったことに満足。
トップから3周遅れってのもあって決して満足できる内容ではなかったけど,久々にレース中に“たのしい♪”って思えた。

それから翌日の8時間エンデューロを観戦していて
“先頭集団ってカッコいいなぁ。自分もあそこに最後まで残れたら。。。”
とつくづく思ったり,“乗りたい!走りたい!”という気持ちが沸々と湧いてきた。

最後に,
今年の不調を心配し,応援してくれていた皆様ホントにありがとうございます。
入賞というニンジンに食い付いて最後までがんばったのは,そんなみんなにたまにはブログでいいニュースを報告したい一心でした。

by taka-taca | 2010-10-26 20:21 | レースレポート


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