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Pendenza20%「飲み喰らい魔ー日記」 第2部

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2010年 05月 07日

富士山で鬼ごっこ!?

今日もおとといの疲れが抜けず脚が重い.
雨だしTip行くのも面倒だから回復ローラー 60分 33km

でわ,おとといの話

富士山を1周しながら須走口あざみライン,表富士スカイライン,そしてスバルラインで3つの五合目を制覇するという尋常ではない企画.
以前から1度やりたいと思いつつ,1人ではなかなかケツが上がらずいたが,“仲間と一緒なら楽しそう(楽しいか?)”と参加.
スタート8時ではちょっと無理があったか,結局スバルラインは下りで完全に日没となりそうで危険なので回避して次回に持ち越し(またやろうというのがやはり変態の集まり...)

それでも走行距離 160km 総登板 4100mくらい(各自のメーターにより誤差あり?)

こんな企画に集まった変態さんは10名+サポート隊2名
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(写真はちゅなどん&マスケンさん&自分で撮ったのと混合)



昨日書いたように,ヒルクラ女王様の参加により,目指すのは山岳賞ではなく,“女王に負けたら坊主頭(もしくはロン毛)”の罰ゲームから逃げることに変更(苦笑)
先行する人がみんな頻繁に後ろを振り返り女王のハンドルから左右に伸びる“ボーズライン”を確認し,サイクリングはさながら“鬼ごっこ”のように...
この小さな背中を拝んだらボーズ(orロン毛)
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なにげに緊張感が走る
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朝8時,山中湖をスタート
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まずは篭坂を登りつつ脚慣らし.
しかしいきなりキツイ.寝ぼけて頭は痛いし,肝臓がまだ前夜のアルコールを消化中なのかちょっと腹が痛むし(後で女王様に“少しは学習しなさい”と説教された),皆に付いてくのがやっとでいきなり“リタイヤ”の文字が頭をよぎる...

何とか篭坂を乗り切り須走口へダウンヒル.そしていきなり本日最大の難関あざみラインへ.
ここを登るのはレース,練習含めて10回くらいになり,コースは熟知しているから
恐怖感はないが,何しろ今日は先が長い.
体力を温存しつつ登れる坂ではないし,おまけに体調は最悪...
まあ幸いハイエースのサポートが付いているから“もし気分悪くなったら皆に迷惑掛ける前に早めにリタイヤしよう”と思いつつスタート.
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肝心な鬼...でわなく女王様は実は1年余りのブランクがあり全く自転車に乗ってなかったこともあり,このあざみラインはパス.
となればここで消耗しきってしまうと後が怖い...
最初の2kmほどは一直線で勾配9%前後が延々と続きいきなりキツイ.
レースだとここを全開で行かないといけないが,今日は抑えて抑えて淡々と.
ここでI佐さんが抜けだしてあっという間に見えなくなるが,焦らずマイペース.

2kmを過ぎると6km地点の馬返しまでは勾配が緩み(7%くらい?)緩いS字カーブが続き精神的には休める区間.
ここで無理をしては激坂で垂れるので気持ちいいペースをキープ.初あざみラインのマスケンさんやN埼さんはまだ抑え気味なのか少し後ろにいるが,ここは自分のペースを乱さないように単独で.
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6km地点からはいよいよお楽しみ(?)の超激坂区間.
この最大20%を超える坂はこのブログのタイトルの由来でもあり,やはり何故かワクワクする.
が,激しい腰痛でフラフラ.これまで39-25で真っ直ぐ登れなかったことなんて一度もなかったのに,完全に脚が止まりそうになってとうとう蛇行...(泣)
そこをN埼さんに抜かれるが,追う気力はまったくなし,というか1m進むのに必死で周りなんて気にしてられない...

本気で脚を着きそうなことが何度かあったが,それでも意地でも脚は着かないと決めて(というか止まったら再スタートできない)なんとか踏ん張って2.5km程度の超激坂区間をクリア.
その先ゴールまでも決して楽ではないが,20%から比べたら10%なんて平坦に見える.
ここでも前にチラチラ見えるN埼さんを無理には追わず,脚に余力を残しながら淡々とゴールを目指す.
峠の順位なんてどーでもいいのだ.問題は次のスカイラインでいかにボーズラインをクリアするかなのだから(笑)

最後はサポート隊のちゅなどん監督の手前,カラ元気のダンシングでゴール!
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両足が攣って収容されたつるちゃん以外の全員が無事ゴールし下山.
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まだまだ先は長いよ

下山中にオガワさん,I佐さんが立て続けにパンクに見舞われるが,皆無事に下山.
オーバー80km/hのスーパーダウンヒルは激坂を登ったご褒美.

次は自衛隊基地へ向かってスカイライン登頂,の前にコンビニで補給するが,オガワさんがまたパンク.さらに焦ってチューブ交換したからかチューブを噛んでまたパンク.
時間が掛かりそうなので,サポートカーで登りながら修理することに.
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この登り,実は自衛隊からスカイラインの料金所跡までの10kmほどが延々と9%前後が続き,しかも暑かったこともありかなりキツイ.
1度登ったことがあるが道筋はうろ覚えで,どこまで行っても料金所が見えなくて精神的にかなり辛かった.
しばらくはI佐さんを先頭にN埼さん,マスケンさん,そしてここから女王様と5人で進む.
やはり“鬼さん”がいることで集団内の空気はピリピリと緊張感が張り詰める(苦笑)
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途中からここでもI佐さんが先行し見えなくなるが,彼が強いことは知っているし,この時点ではまだスバルラインも頭にあったから無理に追わず,N埼さんと2人で少しずつペースを上げながジリジリとボーズラインから逃げ始める.
しばらくしてマスケンさんが女王様を振り切って追いついて来て3人で進むが,皆頻繁に振り返っては“鬼さん”との距離を確認.

自分は2年前までヒルクラばかり出ていたころ,女王様は“影のライバル”で,自分とのタイム差も大体把握してたから“うっかりしてるとやられる”と思ってたし,強豪オヤジーズの2人までもがマジ顔で後を振り返る姿はかなり不思議な状況(笑)
女王様をいったん振り切ったことを確信し,3人のオヤジたちは落ち着いて淡々と登るが,鬼さんに気を取られて水分補給を怠ったのか,
N埼さんが何と脱落しボーズラインへ向かって落ちて行った...

その後マスケンさんとスカイラインの入口へ辿り着くが,そこでマスケンさんは補給のためにサポートカーで一旦ストップ.
そこからは単独でスカイラインを5合目に向かって登り始める.
料金所を過ぎてしばらく走ると遠〜くにI佐さんの背中が見えた.後を見るとマスケンさんが遠くに見える.
まあ勝負はあくまでも後ろの“鬼さん”なので慌てて追ったりはしない.

そしてこのスカイライン,何度か登ってるが富士山の3つの5合目クライムで一番好きなコース.
勾配7%前後がほぼ一定で続き,自分のペダリングにピッタリはまるようで,サイクリングで登る分には余計な力を入れなくても勝手に進む感じがするほど.大袈裟に言うと電動アシスト自転車に乗ってるようでホントに気持ちよく登れる.
と気持ちよく走っていたら何と絶対追いつかないと思っていたI佐さんの背中が徐々に近づいてくる.
こうなると意に反して自然とペースは上がる.
“追いついて一緒になってペース上がるのも疲れそうでやだな”と思って付かず離れずの距離を保ってしばらく進むが,カーブを曲がるたびに距離が縮まりもう目の前に...
とりあえず追いついて話しかけるとI佐さん意外にもキツそう.やはり自衛隊からの坂がオーバーペースだったのだろうか.

そのまますぐに先行してマイペースをキープするが,すぐにI佐さんは遅れ始め,単独トップに!
まだ残り5〜6kmはあるし,すぐにマスケンさんが追いついてくるだろうとひたすら一定ペースで淡々とペダルを踏んだ.

その頃後方では鬼ごっこが白熱の展開!
パンクのためにサポートカーで途中まで登ったオガワさんが下って引き返し,女王様の所で折り返し,何を思ったか鬼のアシストとなって前を行くオヤジ4人を追い始めた!?
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追われるのは,まずはちょっと熱中症気味なのかN崎さん,
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その前を行くマスケンさん
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さらに I 佐さん
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そして何故か快調にトップを走る俺
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しかしこのあたりから腰の痛みがかなり激しくなり,右腰から徐々にハム,膝,フクラハギ,アキレス腱が固まって痛み,
しまいには右足の外側が痺れ始め,力が入らなくなって右脚は使い物にならなくなった.
時々背中を伸ばしたり,自分で腰を指圧したり腿やふくらはぎを叩いたりしてみるが,血行が悪いのか右脚が冷たくなっていく.
逆に孤軍奮闘の左脚は熱くなる一方.

“こりゃやばいぞ”と思ったが,ペースダウンすればゴールが遠くなるだけだし,それならさっさとゴールして靴脱いでストレッチしたいと思って冷や汗かきながら走り続けた.
それでも大好きなコースで天気も景色も最高だし,朝悪かった体調も復活してたから晴れやかな気分だったことが救いで,何とか5合目の駐車場まで気力を持って走り切った.
ついでにここで1分でも多く女王様とタイム差を付けて,次のスバルラインでボーナスタイムをもらおうと目論んでもいた(笑)
まあそれは“ルールにはない”と即却下されたが...

でもやっぱり1番でゴールするのは気持ちいい!
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去年足を洗った(?)つもりのヒルクライムへの思いがかなり復活してきたかも.
駐車場へ着いてマッサー桂ねーさんに脚の状態を説明するとすぐにマッサージをしてくれた.
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“俺は選手か!?”とちょっと嬉し恥ずかし申し訳ない気分だったが,おかげで脚に
血の気が戻り,痺れも止まって一気に楽になった.
感謝してもしきれません.

1分ほどしてマスケンさん,その後ちょっと空いてI佐さん,オガワさん,N埼さんと続き,すぐに女王様も,
しかも超余裕の笑顔で万歳ゴール.
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なんなんだ!?この余裕...
俺との差はせいぜい7分程度か.しかも相当余力ありそうだし.マジかよ...
ていうか,1年のブランクがあってこれでは,これからまた練習された日には俺たちの運命は...(汗)

かろうじて勝負には勝ちはしたもののグッタリして黄昏れるN崎さん.
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オヤジたち(知らない人に説明すると,ちなみにこのメンバー相当なツワモノなんです,本当です...)は一様に“スバルラインへの不安”が隠せずグッタリ...
タカオさん,つるちゃんも無事ゴール.そしてちょっと遅れたけどO岩さんも辿り着いた.
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ここの下りはまさに天国!
勾配がきつすぎず緩すぎず,適度なコーナーが続いて最高のワインディングロード.
昔オートバイで走ったことを想い出す.
これで腰痛も疲れも眠気も吹っ飛んで爽快な気分で一気に下山.
富士宮方面に下り,鳴沢経由でスバルラインを目指し,まずはコンビニで休憩.のはずがそのコンビニが遠い...
オガワさんが“すぐですよ”って言ってたが,これでオガワさんもN埼さん共々“ほら吹き”のレッテルを貼られることに(笑)
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緩々と結構登りよーやくコンビニに到着.
みんなハンガーノック寸前だったのか,ものすごい勢いで食いまくり.
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そしてそこからの時間を計算すると,スバルラインを登ったらどう考えても確実に日没.
ということで,残念ながら(実は内心ホッとして)スバルラインは次回のお楽しみとしてそのまま山中湖へ戻ることに.
しかしここから河口湖までの道中の前半の登りがなかなかしんどい.
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気がつけば女王様が先頭で男どもを牽き始める!?
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集団内には鈍よりとした空気が流れる.元気なのは距離が長くなればなるほど元気になる(?)変態オガワさんといつまでもニコやかな女王様.
あのままスバルラインへ行っていたらおそらく全員罰ゲームをくらったんじゃないだろうか...(汗)
なんとか河口湖へ出て,ここから山中湖は真っ平.
右手に登るはずだったスバルラインを望み,集団は突然元気が出てペースアップ.
さっきまで死んでいたN埼さんは家が近付くにつれて息を吹き返し,突然アタック.
それにI佐さん,マスケンさんが続き,それをオガワさんが一旦追うが,あの3人のアタックに1人では追い付かず吸収.

そこからは俺が前を引き,オガワさんと女王様が千切れないように,前の3人との距離を徐々に詰めるべくジリジリとペースアップ.
何度かの赤信号で結局3人は離れて行ったが,この平坦区間で何故か突然脚が違和感なく回った.
登りは調子よかったけど平坦や下りでは相変わらずペダリングがギクシャクしてストレスをためまくってたのに突然の復活.
最後の休憩時に飲んだ痛み止めの薬が効いたのだろうか?
ケイデンス90以上をキープしてこんなに自然に踏み回せたのは何か月振りのことだろう?
あまりに嬉しくて女王様に“平地でも脚が回るよ!気持ちいい!”と伝えると,“でも薬飲んであんまり調子に乗らない方がいいよ”と冷静な一言.確かにここで調子に乗って無茶すると,薬がキレたあとの痛みが怖い.
事実山中湖に着く頃にはまた少し痛みだし,ペダリングもギクシャクし始めた.
でも久々に平地で回せる感覚がよみがえったし,何よりも登れる自分を取り戻した感じもあるし,収穫はあまりにも大きい.

さて,こーして一行はパンク以外にトラブルはなく,無事帰還.
160km走り,4000m以上登り(スバルラインも登ってたら 220km 5500mになるはずだった...怖)駐車場に着くと皆座り込んでうなだれるばかり.
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“いててて!”とストレッチしてる横で,女王様はやっぱりニコニコ
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とにかく何よりもホントに久しぶりに心の底から“楽しい!”と思えるサイクリングになった.
こんなに素晴らしい仲間に加えてもらって感謝するばかりです.
みなさんお疲れ様でした×3!
そして,1日中サポートに徹してくれた監督ちゅなどん,まっさー桂ねーさんのおかげで事故も怪我もなく,全員が楽しく(苦しくも)遊びまくれました.
本当にありがとう×10!
また磐田でみなさんに会えるのを楽しみにして待ってます!
まずは無事磐田まで辿り着きますよーに...

夜はまたN埼家にお世話になり,N埼さん,ご両親,女王様,そしてマッサージのためにわざわざ残ってくれた桂ねーさんと,お疲れさん食事会.
前日の残りで済ませるつもりがN埼家の夕食を御馳走になり,ビールやワインを飲みながら(やっぱりまた飲む)話も盛り上がり,
とてもとても楽しい時間を過ごして最高のGW旅行を締めくくった.

N埼さん,ご両親さま,大変お世話になりました.本当にありがとうございました!
またご両親とワインが飲める日がくることを心待ちしています!

このサイクリングとプチ旅行で,心身共に別人のように元気になれた.
焦らずに一歩ずつ前進しよう.

by taka-taca | 2010-05-07 22:41 | 自転車~練習とか~


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