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Pendenza20%「飲み喰らい魔ー日記」 第2部

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2006年 06月 26日

ツールド美ヶ原レースレポート

デジカメのメモリー見たら,食い物の写真しかなかった.....
オールスポーツのカメラマンにはちゃんと撮られてたはずなので,レース写真はまた後日.

ツールド美ヶ原レースレポート_b0047100_8253350.jpg

レース後,携帯で撮ってもらった唯一のレースらしい写真...





朝4時50分起床,野菜ジュースで目を覚ます.天気は曇,暑くも寒くもなく最高のコンディション.
宿の朝食は6時と遅いので,無理言って5時に用意してもらったおにぎりを3個食べて,腰の痛み止めと鼻炎カプセルを飲んだ.
5時45分頃から30分程度ローラーで軽くアップ.前日の試走の疲れが若干脚に残るが重くはない.
バナナ1本食べてBCAAパウダー飲んで(効果はわからないけど気休めに)身支度.
6時45分頃,スタート地点へ行き,下山用リュックを預け野球場の周りをゆっくり2周回りながらディレイラーのチェック.
後半5kmの下りにかける“山岳スプリンター”として,アウタートップにきちんと入るかをしっかりチェック,ヒルクライムなのに(笑)

チャンピオンクラスのスタートは7時半,今年は70数人しかエントリーしてない.自分だけ遅れたら恥ずかしいなぁと思いつつ,どうせ序盤の激坂区間は無理しないつもりなので最後尾に並んで,パワージェル食べてスタートを待った.
ここでIさんと会い,しばらく話してリラックスできた.他のレースでもタイムが近いようなので,まずは彼に付いて行くことを目標にした.
そしてスタート.まったりスタートだった去年に比べ,先頭集団がいきなり結構な勢いで消えていった...
とりあえず,焦らずに呼吸を整えつつ激坂へ突入.
去年のんびり行き過ぎて結局そのままダラダラ走ってしまったので,25Tでシッティング,23Tでダンシングを繰り返して変化をつけながら登った.
前日の試走でもかなり痛んだ腰は意外とあまり痛まなかった.夜と朝に飲んだ痛み止めが効いていたんだろう.
激坂を登りながら,最後尾から真ん中くらいまでポジションを上げれた.なんだか思いのほかいい感じで,“もしかして結構いいタイム出せるかも?”なんて色気を出しながらも,すでに心拍数は190に達してるし,無理は禁物なのでそのままじわじわと前に出て行った.
するとスタート直後から見えなくなっていたIさんが20メートルほど先に見えてきた.一気に追いつきたかったけど,まだまだ10%以上が続いていて,そう簡単には追いつかない.
そうこうしているうちにやっぱり腰が痛み出した.“痛み止めの効果もここまでか”と思い,美鈴湖の平坦に出るまでは抑えることにしてペースダウン.

美鈴湖に出るとIさんはまた見えなくなっていた.ここで呼吸を整えたいところだけど,激坂の遅れを少しでも取り戻したいので,後ろに一人張り付いてるのを感じながらも気にしないで自分のペースでペダルを踏んだ.
ここからは長い長い中勾配,淡々と行くにはややきつく,しかも所々に短いが10%を超えるヘアピンとかがある.
腰を伸ばして休めるところも,アウターに入れて飛ばせる平坦もない.そして,一度痛み出したら止まらなくなった腰が気になり脚もどんどん重くなる.
やはり前日の試走ではやめておいた序盤の激坂は今の腰の状態ではきつすぎたみたい.とにかくインナーローで淡々と走りながら痛みを和らげようとしたけどどうにもならず,キッズクラスのゴールで自転車を降りようかとも思ったけど,下山用の荷物はゴールに行ってるし,やっぱり坂の途中で止まることだけはしたくない.
頭の中は,“なんでこんな苦しんでまで走るんだろう?もうレースはやめて楽しくツーリングするだけにしようか”と思いながらも,これまでの苦しくも楽しかったレースを思い出し,今の体調でどれだけ走れるのか,いけるとこまでがんばろうと決意.
腰痛に加え,気持ちが完全に切れた去年の二の舞は避けようと,時折り23Tに入れて踏み込んでみたり,21Tでダンシングしたりして,腰の痛みを我慢できる限界のところまでペダルを踏んだ.
前方に見える数台にも追いつかず,後ろからも誰も来ない.完全に単独走行になり,気持ちが萎えそうになるし,自分が何番くらいなのかもわからず,“まさか女子のトップに追いつかれないよな?”なんて不安で頭が埋め尽くされる.
このペースで一体何分くらいでゴールできるんだろう?と思い,“1時間20分も切れなかったらどうしよう?来年は一般クラスから出なおしだな.”とか,“もう激坂が登れないのなら大台ケ原も須走もやめて,しかも来年は美ヶ原もやめて,勾配が緩いスバルラインと乗鞍だけにしようか”とか,どんどんマイナス思考になっていく.

もうレースは忘れて自分との戦いになっていて,淡々と進み第2チェックポイントに到着.走りながら紙コップの水を受け取り,一口飲んで投げ,もう一杯受け取り,暑くはなかったけどちょっと目覚ましに首からかけた.
かなり抑えて走っていたおかげで,脚はまだまだ余裕があるが,強く踏み込むと腰が痛むし,後半5kmを全力で行くためにも脚は残し,さらに淡々と武石峠を目指した.

武石峠に達したところで1時間6分を過ぎている.もう1時間15分でゴールするのは難しい.
去年の18分が切れるか切れないかって感じだけど,とりあえず20分は切れることは間違いなさそうで少しホッとした.

武石峠を過ぎてもう一登りするところで,一人前に見えた.追いついてその先の平坦をローテーションできればラッキーと思い,登りの終わりで追いつき少し前に出た.
するとまた抜き返して来たので後ろに付いてみたけどペースが上がらない.仕方ないからすぐに前に出て,引っ張って見たが,いつの間にか彼は消えていた...
というわけで最後の最後まで一人旅.しかも向かい風が結構強く,思うように進まない.
その先の下りでもアウタートップで目いっぱい踏んでも時速65kmを超えることはなかった.
脚は余ってるし,もう残り3kmだから腰のことは考えずにアウターのまま登りもこなした.
ゴール前もインナーに落としてチェーン外れたりするのもやだし,せめて“アウターでゴール”くらいは達成しようと最後の力をふりしぼった.
ま,アウターって言ったって,リアは23Tだけどさ...(苦笑)

ゴールラインまで数メートルまで来て,あとは惰性で走るだけ,というところで何故かこみ上げてくるものがあったけど,未だに安堵感だったのか,悔しさだったのかわからない.
とにかく今までで一番苦しいレースだったような気がする.
ゴールして自転車を降りたら腰から脚がしびれてまともに歩けなかった.
レース後の下りは前傾姿勢をキープしないといけなくて更に苦痛だった.
でも今日になっても筋肉痛もなく,やはり体力的には消化不良だったけど,現状のコンディションとしてはできる限りの力を出し尽くしたと思うし,こんな体調でもやり遂げたという満足感はある.
でも,リア23Tで走りきったおととしの走りを思うと,“当時よりは持久力がついたと思う今の走りにあのパワーが戻れば”ともどかしい気持になる.
限られた練習時間で,持久力,筋力,体調をすべて整えることの難しさを改めて痛感した.
毎年7月にはある程度腰痛が治まるから,それに期待して,8月にはしっかり追い込んで乗鞍には完璧なコンディションで臨みたいところだな.

ま,なんだかんだ言って終わってみれば今年も楽しい美ヶ原だった.5年目の今年もまた雨が降らず,“ミラクル美ヶ原”は健在だったし.
何よりも5年目にしてようやく宿(毎年変えて5軒目)の晩飯に満足できたし(笑)

そんな前日の食い物話はまた後日.

by taka-taca | 2006-06-26 21:50 | レースレポート


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